高齢者たちが若者に席を譲って欲しくてわざと若者に嫌みを言った一方で、若者たちは「山は歩けるのに電車では立てないの?」と反論し、周囲を驚かせた。若者の意外な発言に、キレイごとだけで育ってきた世代の私自身も正論に聞こえた。彼らは優雅に山登りをしているわけではなく、仕事をして年金を稼ぎ、将来自分たちがお年寄りになった時には年金をもらえないかもしれないという心配もしている。高齢者たちは黙りこくり、次の駅で降りていった。